紋章と顔


主要なNPCの1人である「ジルベルト・ユーベリッヒ・フォン・シュトロハイム八世」。
名前に関しては家柄について情報が出ていないので、シュトロハイム家に所属しているのだろうくらいしか分かりません。
MSN相談箱 外国人の名前の由来は?
現実世界だと、名前に関してはかなりアバウトな取り決めなので、はっきりこうなってるとは言いづらいのです。

一方で、家柄なのですが、名前では言われているものの、紋章の方では示されていません。
おそらく長男だとは思いますが、推測の域はでません。

一般的な中世付近の戦争の場合だと、頭部を保護する必要から兜を着込む必要性があり、そのため顔がほとんど見えなくなります。
兜を着込むと、誰が誰だか判別できない(功績を挙げても誰が功績を挙げたのかわからない)問題が発生。
そこで旗や、盾に所属している紋章が刻まれるわけです。
Die linische Katze

西欧の文化だと、個人主義の影響が強かったため、父の紋章をそのまま使わず多少アレンジして使われることになります。
歴史文化的に考えると、ジルベルト特有の紋章があってもおかしくはないわけです。
ファーレン王国でも、ファーレンの紋章が大きく示された盾が存在しているので、紋章の存在についてはまったく無視しているわけではありません。

ここまでが歴史的な考証になるわけですが、ここからはゲーム的な考証に移ります。

一般的なゲームで「装備品で顔がみえなくなる」というはかなり重要な問題です。
コンチェルトゲートのプレイヤーでも「顔が見えなくなるなる装備を敬遠する」プレイヤーが存在します。

敵役なら、むしろ好まれて兜を装備されますが、その理由が、没アイデンティティーとして描きやすいことが挙げられます。
兜装備が厳ついこともありますが、倒してもあまり罪悪感を感じることがないという理由も強いでしょう。
現実世界だと「顔」を示すことは、アイデンティティーを示すこれ以上にない証明です。
旗や盾の紋章は、元はといえば、顔が見えないことに対する代替であるということなのでしょう

ジルベルトも映画にもみられるゲーム的な事情によって、顔自体が紋章としての役割を果たしていると解釈していいでしょう。
顔は諸事情によって隠せないとして、それならば盾をジルベルトに持たせるという線はまだまだ残っています。

今になって思い返せば、盾=称号で考えると「R25式シールド」という品物は、かなり贅沢な品物です。
企業レベルでの宣伝もさることながら、文化的な意味合いでも認められているということになります。
その流れで「ギルド紋章」的なものを、盾にもたせるのも面白い発想かも?
紋章院の増設やら、ギルドの一体感などを考えるとまだまだゲーム的に進化できる要素がありますね。

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