前作の医師の激減現象について

前作に存在した不遇職の代表として仙人・探偵が存在します。
こちらに関しては生産職であるものの変身・変装職なので資金を稼ぐことができない(遊び人的位置)という点が大きくなっています。
一方で、仕様上の都合で不遇職となってしまった職業が「医師(医者)」です。
その仕様上の問題につき、医師が激減する事態になりました。
SBP -Symphoy Bule in PochiLong 職業 医師

赤怪我を治せるという専売特許

CrossGate開始当初怪我の治療に悩まされ、その怪我を治療したのが医師です。
そのため開始当初、医師という職業が羨望の職業でした。
怪我は白、黄色、ピンク、赤の重症度に分けられ、赤怪我が一番の重傷です。
Lv10以上だと怪我のままでは魂が抜ける恐れがある上に能力が落ちているので、できるだけ早い段階で治さなければなりません。
NPC治療では法外な金額を求められ、プレイヤーの職業で赤怪我をしっかりした確率で治せるのは医師しか存在しなかったのです。

辻治療問題

この治療の最大の欠陥として、かなりの低確率ですが「怪我が悪化する」という仕様が存在しました。
治療をしていると怪我が悪化することがあり、さらに運が悪いと魂が抜けることがあったのです。

さらにこの状況に「地獄のスキル上げ」が拍車をかけます。
医師の治療上げは尋常ない治療回数を求められ、通常で治療している分には年単位の治療が求められます。
この治療上げには3つの対処方法が存在します。
1つは、通常通り本当にコツコツと治療する方法。
実際に依頼と請負で達成できる人はいたのですが、限られたプレイヤーしかたどり着けない理想的な境地でした。
2つは、ペットをわざと怪我をさせる方法。
野生のペットをわざと怪我させてそれを延々と治療する方法です。
ペットを怪我をさせるときに魅力が落ちるので、スキル上げ中は医師の魅力がかなり低下します。
当然ペットをわざと怪我させる作業に抵抗感が出る人がでるのは当然で、中には良心の呵責に耐えかねて自キャラを怪我させる人もいるくらいでした。
3つは、辻治療と呼ばれるもので、採取場などで怪我をしているプレイヤーを治療してあげるというもの。

医師の治療上げは、ランクアップのために必要です。
そこで辻治療という行為で上げるのが一般的だったのですが、「怪我が悪化する」という仕様で辻治療が批判されることになります。
この怪我の悪化の仕様に対して運営側から修正や救済措置を加えることはありませんでした。
辻治療問題を解決できずに、プレイヤーから医師が激減していくことになったのです。

専売特許の消失

PUK2時に、ReBirthシステムが登場。
前作では1日1時間バースト時間が補充され、生産系のReBirthシステムはそのバースト時間を消費して良品を作ったり成功率が上昇したりしました。
その中で、ReBirth治療で赤怪我が治せてしまうという事態が発生。
後にReBirth治療でも赤怪我が治しづらくなる処置が施されます。

PUK3になり、ライド生産が登場します。
各々の生産の成功率が上がる中、ライド治療で赤怪我が治せるということが判明しました。
私も実際どの程度赤怪我が治しやすいのか調査してみたところ、医師の方が治しやすいものの、現実的な成功率の範囲内で治せる(*運が悪いと50回でも治せないことがある)との結論が出ました。

医師と言えば(赤)怪我を治す職業だったのですが、ランクアップに戦闘系クエストをこなさなければなりません。
看護婦とは違い戦うことに必要性を感じる人が少なかったので、長老や赤犬程度なら対処できるものの、ガーズラウンド以上になると対処できなくなる人も発生。
スキル「虚死為上」が登場し逃げやすくなる仕様が加わっても、看護婦と医師では大きな明暗を分けられることになりました。

クエスト中や稼ぎの面ならばライドを解さず即座に治療できるため、クエストの同行でも重宝される場面も報告されています。
中には戦闘中に治療できるような仕様がほしいといったように、医師独自になんらかのメリットを与えるような仕組みが求められていました。

医師の出張

たいていは1chの病院内で治療営業をすることがメインとなっていたのですが、アケルファやコーラルなどの海外で活動するPCが怪我をすると治療の施しようがありません。
そのため怪我を治療するために、わざわざファンブルグまで戻ってこないといけませんでした。
そこでコーラル在住医として活動するお医者さんも登場。
このように怪我の治療のために出張活動する積極的な医師もいて非常に有難がられました。
辻治療問題はありましたが、数多く存在する職業の中で医師という職業は欠くことのできない職業だったのです。

カテゴリー: 前作の職業紹介 パーマリンク