前作のPUK2実装直後に発生した「蟹壺祭り」について

PUK2実装直後(ドワンゴからポンズビックへの移管)の1週間に起きた現象のことを指します。
大きく話すと、この1週間で「ゲームが崩壊する」と言わしめた現象です。

例えばR8蟹がPUK2地域の近場で採取できて採取率も良かったことから、池を囲んで蟹採取目的の狩人が押し寄せることになりました。
他にもきこりだとR8ナデシコが採取できる場所があったり、採掘に関してもR6白金が風穴で採掘できたとの話があります。
当初は「蟹ナデシコ祭り」と呼ばれたものの後に「蟹祭り」が定着化することになりました。
蟹祭りと呼んだ方がインパクトがあったからというのが理由のように思われます。

クエストだと氷室クエストでR5「良い壺」が手に入るルートが判明しました。
氷室クエ – CGT付録
CGIsland -XG(クロスゲート)コンテンツ- クエスト 時を越えた料理
一週間後にはR5からR9「良い壺」になりNPC売却価格も500Gに下がりますが、R5「良い壺」の場合だと売値が2000Gくらいでした。
そのため氷室クエストを繰り返して良い壺の売却を繰り返す人が急増することになります。
この現象が「壺祭り」で、蟹祭りとあわせて「蟹壺祭り(壺蟹祭り)」といわれる現象になります。

このとき「謎料理」も登場し、謎料理をNPC売りで利益が出るとは知らなかったと思われる人たちが謎料理を街中に捨てていきます。
この謎料理の塊を見て、PUK2の展開に異様なイメージを持つようになった人も少なくないように思えました。

12月18日~25日の影響

まず影響が出たのが鑑定士の露店です。
大量のR5未鑑定壺を持ち込まれるため、鑑定に行列が出来ます。
当時の鑑定士の評価だとR5にしては鑑定の成功率は低めだったという印象だったようです。
特に壺以外の通常のお客さんが押しのけられてしまうといった問題が深刻で、「壺鑑定は別料金」または「壺鑑定お断り」の看板が出てきました。

次に一部の物価が上がりました。
そのとき指標とされたのが、装備品の素材として使う「魔族のクリスタル」で、6k辺りから12k~14kまで上昇。
生活必需品の食料の値上がりも見られ、ゲーム内バランスが崩れると問題視されます。
後に「壺成金」という造語も派生し、XGBBS上で1週間で100万G~300万G稼いだと豪語する人も出てきました。

12月18日~25日というようにクリスマス期間の話だったので、さすがに全員が全員参加できたというものでもなかった様子。
しかし問題としては「全員が参加したときの話」の方が問題で、大半が蟹壺祭りに参加すると露店や冒険募集が激減することになりかねません。
このままだと大変なことになるという窮状を訴えるため、運営にメールをしようという運動を私にも持ちかけられたことがあります。
方法としては、同じ内容のメールを1人100通以上送るというもので、同じ内容のメール数が多ければ多いほど運営がびっくりするはずだというもの。
客観的に話すと、営業妨害行為を通して運営に問題があるということを分からせてやろうという実力行使の話で、当時のプレイヤーの混乱振りがうかがえる話になります。
(※さすがに効果的だとも思えなかったので私は参加していません)
この方法はXGBBSでも呼びかけが行われたものの、さすがにXGBBSの管理人さんから削除されることになったようです。

12月25日以後の影響

PUK2実装後のメンテナンス後、採取ポイントに修正が施され、壺の売却価格も下がりました。
対応が素早いことから察するに、元はPUK1の二の舞を避けるための販促目当てだったことも考えられますが、プレイヤーとしては運営に対する不信感が残ることになります。
(※PUK1の場合は、欲しい人が手に入らないという物流の問題が発生)

蟹壺祭りに関しては「資源の再配分」の話をすると実はメリットが目に付きます。
価格上昇の指標として用いられた魔族のクリスタルですが、その後12kくらいの相場が定着することになりました。
魔族のクリスタルを手に入れるという点では、魔族のクリスタルを落とす上で「バルバロッサ」退治という手法もあります。

CGIsland -XG(クロスゲート)コンテンツ- クエスト 沈んだ遺跡
しかし実際にはかなりのマイナークエストに属し、魔族のクリスタル目的で通う人もほとんどいません。
相場としてサービス終了まで定着したことを踏まえると、相場が実勢価格より低く抑えられていたのが、蟹壺祭りによって正当に評価されるようになったと判断できます。

「蟹壺祭り」後「壺成金」の登場により、高価な品物(主にペット)が買い漁られることになりました。
このように書くとあまり良い印象はないのですが、普段は購入されることのない価格のペットが積極的に購入されることによって物流が活発になったのは確かです。
元より支出の激しい(戦闘系だとクリアの証など存在せずキューブで金策を立てる)ゲームだったので、ランクアップ費用やスキル上げペットのスキル購入等ですっかり消化されてしまう構造があります。
つまり、全体でみると慢性的にゲームマネーの供給不足に陥っている人も多く、「蟹壺祭りで助かった」という人も実のところ少なからず存在していたということです。

後の「龍の砂」の配布や「クリスマス靴下」の配布によるペットの登場も、それぞれ偏在性はあるものの「資源の再配分」という観点ではゲームバランスの改善の役割を果たしていました。

一方で、「蟹壺祭り」のデメリットとして、1つ深刻な影響を及ぼしました。
蟹やナデシコから高R採取職向けの「祭り」だったと評価された一方、R3白菜がR5素材で売却できる状態がしばらく続きました。
鑑定に対しても損な役回りが期間中見られましたが、後に鑑定士最大の稼ぎ場となる「ガラクタ鑑定」はそのまま続くことになります。
しかし、この当時の空気としては「情報を出すと運営に修正される」という機運が高まってしまい、情報の共有が阻害されることになります。
また、一度出た情報が更新されることにより、情報サイトがついていけなくなる事態が発生。
一度作った情報の作り直しをすることを迫られることになり、これによって有力な情報サイトの更新が滞り消失していく遠因を作ることになり、後々のヒヨコ系のプロフィールカード(ゴブリン要塞)の問題が発生することになりました。

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前作のPUK2実装直後に発生した「蟹壺祭り」について への4件のフィードバック

  1. うさぎ紳士 のコメント:

    そういえば、誓いの証の方の特殊素材の値段は上がらないままでしたね。
    やっぱり赤犬のエリアで倒していると出てくることが大きかったんでしょうか。

  2. m-bee のコメント:

    蟹祭りには参加できなかったのですが、うわさでは聞いてました。
    こういった内容だったのですね。

    クリカケ買い取って、福袋開けて魔クリ売ってたのが懐かしい・・。
    一時期3kくらいだったのが、復帰したらいきなり10kになってたのが印象的でした。
    8アメが20kくらいでしたっけね。

  3. うさぎ紳士 のコメント:

    魔クリの価格上昇は、蟹壺祭りを契機に適正価格になったと思っているのですが、
    元の「適正価格として価格を維持した価格要因」はなんだったのかというと、おそらく装備品の物持ちの良さにありそうなんですよねぇ
    生産系の記事はおおまかに構成できてきてるのですが、R11でのDur減少と修理職人についてその辺書くことになると思っています。

  4. おそら高級長靴店 のコメント:

    私が魔族のクリスタルをブーツに使うようになった頃は、一つ10000G以上していましたが、なるほどそんな経緯があったのですね。

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