テイムの思想

前作のクロスゲートでは、テイムの伸び具合が職業毎によって異なります。
それぞれ師範・御用達クラスだと次の通り。

  • 調教術師 … R10まで
  • 魔法職(巫術師、呪術師、ブリーダー) … R6まで
  • 魔法職(魔術師、クレリック、封印術士) … R4まで
  • 生産職(医師、看護婦含む) … R3まで
  • その他の戦闘職 … R2まで

SBP -Symphony Blue in PochiLong-

ランクアップ4(マスター職)で思想の修正が入るのですが、
まずは基本形となるランクアップ3(師範・御用達)を主軸とした解説で話を進めていきます。

使い魔3職内でのテイムの差

調教術師、ブリーダー、封印術士は「使い魔3職」と呼ばれ、
クエストでも使い魔3職限定のクエストが設けられることがあるように類型的に一括りとして扱われる職業です。

調教術師はテイムをメインに用いる職業としてR10まで上昇するのですが、
使い魔3職の中で、ブリーダーと封印術士でテイムの伸び具合が異なってきます。
この点については、設計からしてブリーダーが不利だということを認識していた都合で、
ペットを捕まえる花形職業である封印術士と差異を出すためにブリーダーに補正処置が施された箇所になります。
しかし、専門職(調教術師)・非専門職の差が出来ることは納得できるものの、
同じ使い魔3職内(ブリーダーと封印術士)でテイムの差が出てくるのは納得できないという意見や、
元より封印術士の戦力が低めに抑えられていた都合や、スキル「因果応報」によるブリーダーの強化も重なり、
封印術師のマスター職にてテイムが法則性から外れて大きく伸びる処置が施されることになりました。

戦闘職内での魔法職の補強手段

巫術師と呪術師でR6、魔術師とクレリックでR4の差が出来ている点については、
クロスゲートの場合、魔術師とクレリックの方が扱いやすく活躍を見込めるため、
1つの補正処置として、特殊な専門職業になる巫術師と呪術師で差を設けることにしていました。

一方で、戦闘職と魔法職で差を設ける意味合いについて考えてみると、
戦闘職の場合だと、それぞれの職業で高い戦力が見込むことが出来、
準戦闘職の場合だと、それぞれの職に沿った役割が見込めるといった見込みが立つものの、
物理職業(テイムR2)と魔法職業(テイムR4)は本来戦力としては対等であるべきで、
一見テイムで戦力差を埋めるのは不自然なように思えます。

戦闘的なバランスとして、物理職業と魔法職業(杖職)の大きな差は何があったのかというと、
ボス戦では魔法が極端に利きづらいボスが存在したというのもあるのですが、
同時に「杖職が防御力に大きな不安があった」といった都合が存在します。

クロスゲートのローブは、主にFP(コンチェルトゲートだとMP)が伸びる装備品で、
ヒーリア(全体回復)の連打、長期戦で酩酊、黄金連戦でもない限りは、
ボス戦内でFPが枯渇して困るといったことがほとんど存在しません。
そのため低DEFでAVDの存在しないローブを着る魔法職は慢性的に防御面に不安を抱え続けることになり、
これにMND振りを主軸にする人が多かった事情から、LP(コンチェルトゲートだとHP)が伸びづらい点も重なります。
特にPUK1のバルケスやリーユンといった強ボス相手だと、一撃で飛ばされてしまうといったシーンが目立つようになりました。
杖職をカバーできる防御面のスキルだと、実質頼りになるプレイヤースキルが「祈り」と「騎士ノ誉」くらいで、

  • 踊り子のジャイブは成功・非成功があって効果にムラが大きい(※後にエーベンシューズが登場)
  • バリア系のスキルを張ると、ボスがバリアに反応して対策を施されるケースが多い
  • そもそも防御スキルが優秀過ぎると、(杖職以外の)防具の価値が低下する恐れがある

このような事情から、杖職は

「バジリスク」に代表される『スキル「護衛」付きの壁ペット』が必須という扱いになります。
護衛-スキル-XG資料館-PochiLong

テイムの場合だとHMG80以上ならば戦闘中必ず命令を聞くので、

R4の場合ではLv50まで、
R6の場合ではLv75まで必ず命令に従い続けてくれます。
テイム-スキル-XG資料館-PochiLong
VTL振りの壁ペットで考えると、Lv75の壁ペットならばPUK1ボスでも耐えられるシーンも出てくるのですが、
Lv50までとなる魔術師・クレリック・封印術士では、ここぞという場面で命令(護衛)無視といった事態が出てくることになり、
この点を評価すると、R6まで伸びる巫術師・呪術師・ブリーダーのアドバンテージが意外と大きかったことが伺えます。
また、テイムによる使い魔のFP減少措置も加わるため、高R護衛でFP切れを起こしづらくなるといったメリットも加わります。

一見職業比較の上でバランスがとれているようにも見えなくはないものの、
実際にボス戦で対峙して飛ばされるリスクが大きいことを踏まえると、
PUK1の場合だとまともにクエストフラグがリセットできなかった点や、
戦力として成り立たなくなってしまう点が問題視されることになり、
後のPUK2クエストリセット、ライド戦闘システム、R11装備で本格的な避け装備が実装される契機となりました。

ナイトメアと生産職の看板ペット

クロスゲートを代表するモンスターはというと、

やっぱりコチラ。
それぞれのLv1出現場所としては次の通り

  • ノッカー … セラルカ周辺(フィールド)
  • フェイクラット … キリの南西方面(フィールド)
  • カーバンクル … 鏡の中の豪邸の「1階」(呪術師就職クエスト)
  • ナイトメア … 王族の抜け道 東(エルヴァ・ラン5等)
  • キュー … クジ景品
  • キングキュー … イベント景品(3体のみ)

CG Island ~モンスター~ ねずみ系

この中で最もLv1の登場が遅れたのが「ナイトメア」になります。

ナイトメアはPUK1の段階だとLv1は存在せず、ポンズビック開発(PUK2以降)になった後、
海外で発見されていたナイトメアLv1ポイントにて追加で登場することになった特殊な経緯が存在します。
つまり、最初の構想ではナイトメアLv1を出そうといった意図はなく、
そのままLv1が存在させない方針を貫き通そうとしたとまでは言わないまでも、
少なくとも素直にはナイトメアLv1を登場させるつもりがなかったと言えます。

Lv1が追加されるまではナイトメアの最低Lvは23まで。
看板モンスターとして人気のあったネズミ族のナイトメアに行動の真似をさせるためには、
最低でもR3テイムが必要だったといった事情が存在し、
生産系が御用達になるメリットとして、野生のナイトメアを自由に扱えるといった設計が代表例として組まれていたということです。

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