前作の理想のBP振りというものはどういうものか。
時代にもよるのですが当初はSQ(QM)が最上とされ、強力なボスと登場とともにVSQ(VQM)という具合にシフトしています。
早く動ける点では高く評価できるものの、要は相手より早く動ける程度のQUIを確保していけば支障は出ないので、LP確保のためにVTL振りが良いされたということです。
一方、XGの古くからの問題として「攻撃能力が無いBP振り」「敵モンスターより早く動けないBP振り」というのは、かなりの苦渋を強いられることになります。
前作の稼ぎの場合だと、基本的に1ターン殲滅(場所によっては2ターン)が目標になります。
相手から攻撃を受けなければ消費も少なくなり、効率的に稼げるからです。
そのため相手より早く動けないとなると、目標とされてきた1~2ターン殲滅が実現しづらくなります。
例えば、前作だと壁モンスの定番としてバジリスクが非常にもてはやされたのですが、バジリスクの場合だとVST型の鈍足(壁)タイプです。
基本的に壁モンスとして使うのが基本ですが、崩撃要員以外で積極的に攻撃にも参加させたい場合はQUI振り(確か連携牛に参加する頃にはAGL150程度)をする場合もありました。
前作の行動順を上げる手段
- フォースカット(ドライブ)
連携牛の場合だと、鈍足過ぎて連携に参加できない場合はフォースカット(FP減少)をして臨むこともありました。
前作の場合だとLPやFPが減少すると「ドライブ」という現象が発生し、普段よりも行動順が早くなります。
連携の参加する場合だけならば通常攻撃で済むので、FP0の状態でもそれほど支障は出ません。
- スキル「迅速果断」を使う
行動順が上がるスキル「迅速果断」を使うことで補うこともありました。
魔術側だとこのような行動順が上がるスキルは存在しなかったものの、豊富なFP源があるためドライブの恩恵を強く受けることができます。
- 装備品による底上げ
前作の場合だと、靴を装備するとAGLが上昇しました。
まぐろぐーまろ。 注:台湾クロスゲート情報HP? 生産スキル 靴作成
R6靴だと「AGL+22~+26」、R7通常靴だと「AGL+24~+30」となります。
一部のアクセサリーをつければある程度AGLの底上げも可能
後にAGLが伸びるサンストーンも登場したものの、入手しづらさが災いし稼ぎ装備にはいれづらく、本気装備に用いられる程度でした。
- ズッキーニのマイク
最初はイベントでマイクが撒かれたものの、能力表示が無かったので手に入れても捨てられることがありました。
後日、ズッキーニのマイクを装備していると、行動順が劇的に早くなるという隠し能力が発見されます。
デュエルでも禁止になることがあったのですが、デュエル上の装備品規制のルールは基本的にレア装備の消耗を避けるために設けられる狙いもあります。
一部宝箱から出てくることもあったものの、ズッキーニのマイクはレアアイテムとして用いられていました。
問題は、これらの手段を用いなければ相手の行動に追いつかない(時期によっては解決手段が存在しないケースもある)ため、これだけ用意するための手間隙がかかることになるということです。
今作の「鈍足現象」の消失
今作では、鈍足タイプは問題にならなくなりました。
主要な理由としては次の通り。
- AGL差がそれほど出ない
- 敵モンスター相手だと、プレイヤー側にイニシアティブが存在する
一見前作の課題をクリアはしているものの、これはこれで問題が出てきました。
- QUIとDEXの意味の希薄化と、VS(VM)型の偏重 (→ 後の10年4月7日のQUIとDEX補正)
- AGLが0未満にならないため、鈍足で重装備だとAVD-やAGL-の影響を全く受けずDEFやMGDの恩恵のみを受ける。
当時、全職業鎧を着込める処置に対して問題視されることもありましたが、問題とされる原因としてAGL差が感じられなかったことと、AGLが0未満にならないことに因るものです。
これに加えて、10年4月7日にはDEXとQUIの補正が行われたもののAGLの補正については顕著な変化は感じられませんでしたが、ポンズビックが性能差に直結するAGL修正を避けていたのは過去からの反省があったように思えます。