前作の看護婦の躍進について

火山の時代は弓術士、格闘士、魔術師、クレリックの4強。
稼ぎ場は風穴に移り、迅速果断によって専門の剣士を強職に含めるなら5強。
これにブーメランスキルの「因果応報」の登場によって「看護婦」が強職として含まれるようになりました。
看護婦と書くとNPCの看護婦を思い浮かべますが、前作ではプレイヤーの職業として看護婦が存在していたのです。

看護婦と看護士

まずクロスゲートの運営開始日が2001年7月26日。
看護婦の看護士の違いで問題になるのは1999年改正の男女雇用機会均等法です。
雇用の分野における男女の均等な機会および待遇の確保等に関する法律
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 – Wikipedia
当時はジェンダーフリー – Wikipediaの普及が重要視されていたという歴史的背景があります。

そもそも法律の機能の1つとして、悪習を是正するといった目的が存在します。
看護婦という呼称が、雇用の分野で1つの悪習である(雇用機会の均等に反する)と捉えられ、性差が同一である看護士へと変更が施されました。
この差別がどのような性質なのかというと、男女間で女性を優遇するような呼び方なので、相対的に男性が冷遇されているといった状態です。
では、実際に看護婦と呼んでいる人が差別意識があったのかというと、そのように意図していた人は存在しません。
むしろ親しみを込めて看護婦と呼んでいた人がほとんどで、差別だといわれると寝耳に水の出来事に感じるのが通常でしょう。
結果として、悪習を是正するといった法律本来の狙いと、悪習と意識したことがない側の齟齬を今でも引きずっているわけなのです。

これらの話はあくまでも現実世界での公用な雇用機会の話なので、通常会話やゲーム内で看護婦と用いても思想・良心の自由の範囲内であるため問題になりません。

女性しか就職できない看護婦

ゲーム内の看護婦は、女性キャラしか就職できない職業です。
しかし探偵や忍者の「変装」スキルを利用すれば、男性でも「看護婦」になることが可能です。
手順としては、変装で女性キャラに変装すれば、女性キャラとして扱われるというもの。
元は男性キャラでも一度看護婦に就職すれば問題なくランクアップもできるので、女性の看護婦と等しく活動できます。
もっとも、1度は探偵クエストをクリアしないといけないので女性キャラと比べると無駄に手間がかかるのですが、意地でも男性キャラで「看護婦」に就職しようとする人もいました。

フィールドのみで回復する応急手当

前作での回復は、戦闘中はヒール系、フィールド上では応急手当、両方で使える消耗品の回復薬の3種類が基本でした。
他にも自己回復形のスキルは存在するもののどれも戦闘中によるもの。
その中で、フィールドでのみで使える回復スキルである応急手当は異彩を放っていました。
応急手当は消費は大きい割りには、失敗もそこそこ発生するスキルです。
回復量自体は大きいものの、成功率が上昇する看護婦専用の応急手当の成功率が上昇するアクセサリーを装備しなければ、すぐにFPが切れてしまうような状態でした。

看護婦の活躍の場としては、連携牛中に斧を装備できる上に回復もできるという点から重宝されることがありました。
しかし、移動中に応急手当を使用するという行為に難があるため、かなりの煩雑な操作が求められる場面も。
また、フィールド上で移動するとダメージを受けるマップが存在したので、回復薬だと限られたアイテム欄の都合上で追いつかなってしまいかねないので、応急手当が期待されることもありました。
しかし、ダメージ床も攻略情報が出てくるに従い、応急手当が必須という域には達しません。

因果応報の登場

看護婦を強職に至らしめたスキルが「因果応報」です。
ブーメラン専用スキルで、ブーメラン持ちならば全て強力な範囲攻撃を所持できるといっても過言ではないスキルでした。
そのため因果応報実装時にはブーメランがRank10(11)まで伸びる「忍者」「ブリーダー」「看護婦」「踊り子」「ブーメラン職人」の上方修正が大きく反映されました。
どれも不遇職扱いだったので活躍の場を与えた功績は大きい一方、一時期はみんな因果応報を使い出してしまうといった強力すぎる面もありました。

因果応報のデメリットとして、自分に因果応報のダメージが届くこと。
微量とはいえ使用毎にダメージが蓄積されていけば、なんらかの回復手段が必要になり、自然と使いづらくなります。
(*兵士と殴りクレでは、殴りクレの方が勝っていると捉えられたのもちょうどこの時期)
そこで注目されたのが応急手当が使える看護婦です。
因果応報でLPが減少しても応急手当で回復できるので、稼ぎではFPが続く限り因果応報を使うことができる職業になっていました。

戦闘系と生産系の狭間での「好転」

看護婦と医者は、称号面では生産系と同じ扱いだったものの、ランクアップ面では戦闘系と同じくボス戦が必要になるといったもの。
看護婦にとって、これは応急手当の行使のみで称号が上がる事を意味し、戦闘でも称号が入るのでランクアップは比較的に楽な部類に入ります。
称号面では生産系であるため、生産系限定クエストであったクラブムーンに通えるといった特色もありました。
また、生産系であるため死んだ振りスキルの「虚死為上」がRank10まで上がります。
逃げながら進まないといけない場面では、応急手当や治療に頼りつつ安全に進むことができる心強い存在でもありました。
戦闘系と生産系の狭間の職業において、戦闘職として扱われたことが好転した例でしょう。

また、ライド生産により、応急手当の成功率を上昇させることに成功。
元の回復量が多いスキルだけあって、通常の応急手当よりも回復効率を良くすることができるようになりました。

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前作の看護婦の躍進について への2件のフィードバック

  1. うさぎ紳士 のコメント:

    まぁその辺の気功弾のRankならナイフとそれほど大差はなさげですね。
    如月之沙羅を使ってのスキル上げは鉄板でしたが、こっちの作品だと妖蛇の腕輪で同じことができるんですが、応急手当の専門職がいないのでそこまでやる必要もないんだよねぇ。

  2. マージ♪ のコメント:

    看護婦のがでるのを楽しみにしていました。(笑
    因果応報が出る前は、医師と違って気功弾が少し上がった(婦長で4まで)のでその意味でも楽だったかも。
    あと、名前忘れたけどLPを上昇させるアイテムとお金があれば応急手当のスキル上げができたのでこの点でも医師よりスキル上げが楽だったかも。

    そういえばライドで応急手当って私やったことなかったかも。成功率上がったんだぁ。
    リバースはやった覚えはあるけど。

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