コンチェルトゲートのR5片手槍の「ランス」をみてみると、
ランスの色が途中から変化していて、全色が途中から変化しているのが分かります。
生産系スキル/武器作成/槍作成 – コンチェルトゲート Wiki*
これはどういうことなのかというと、途中から材質を変えて「壊れやすい処置」をしているからだと思われます。
(*単純にフルーティング(縦溝装飾)の表現がしづらかったために、色違いで表現した可能性もあり)
なぜ壊れやすい処置をしているのかというと、騎士 – Wikipediaの時代的な変遷について触れなければなりません。
まず時代の変遷により、13世紀頃には騎士の軍事的地位が消失。
ドイツ農民戦争 – Wikipedia
Kampfgruppe Tazipie 中世末期の帝国騎士
その流れで流行ったのが馬上槍試合 – Wikipediaである「トーナメント」。
後世でもに用いられる「トーナメント」という言葉は、このときは馬上槍試合のことを指します。
トーナメント戦とリーグ戦の語源? – BIGLOBEなんでも相談室
この馬上槍試合は人気があったのですが、何度か禁止されています。
キリスト教だと友愛を説いているので馬上槍試合はそれにそぐわないこともありますが、年間に60人程の死者も出しているような荒っぽい試合です。
中世騎士物語ー立ち読み
世界史豆知識12
少しでも安全性を獲得するために、ランスに壊れやすい処置が施されます。
ランス (槍) – Wikipedia
馬上で勝負がつかないときは馬から降りて斬りあうこともありましたが、刃の部分を潰して殺傷力を減らす工夫が施されました。
ランスも金属製だと殺傷能力が高すぎるため、激突時に壊れやすいように木製で作成されることになります。
代表的なものとして、競技用の馬上用槍の一種が「ブールドナス」。
An Earthly Knight メモ6 (トーナメント関連用語) – 偏屈読書館雑記帖
ブルードナスは、ポプラの木で作成された中空のランスです。
鎧も馬上槍試合用に改良が重ねられます。
プレートアーマー – Wikipedia
Illusion Wind リュナの中世武器講座
ランス、プレートアーマー、プレートブリーフは馬上槍試合を意識した構成になっています。
R5の片手槍が「ナイトソード」という名称も、この流れが元になっているのでしょう。
後に費用面の問題から馬上槍試合の団体戦は廃れ、ジョスト – Wikipediaという一騎打ちの競技化が進みます。
競技化が進められたジョストが、衰退を決定付ける事件が起こります。
フランスの王であるアンリⅡ世が、馬上槍試合中、右目にランスが突き刺さってしまうという事故が発生。
アンリ2世 (フランス王) – Wikipedia
運悪く、壊れやすく処置されたランスの破片が刺さってしまい、1559年アンリⅡ世は亡くなってしまいました。