クロスゲートの戦闘システム

4gamerのドラゴンクエストXのインタビューにて、少しクロスゲートの話題が出ていました。
時代
4Gamer.net ― オンラインゲームの常識に“ドラクエ流”で挑む取り組み――「ドラゴンクエストX」運営開発のキーパーソンにその思想を聞いてみた
(※画像のコメントは2ページ目)
今回は、クロスゲートの戦闘システムについて紹介。

クロスゲートの戦闘システムについての内容・印象に関しては、
斎藤プロデューサーの言うとおりで、戦闘中に30秒からカウントダウンしていき、
PT(プレイヤー、使い魔)全員の行動入力が終わると、戦闘が始まるといったコマンド入力システムです。

『「他者を待たせる」「自分が待つ」ということが、正直なところ今の時代には合わない」
という点に関しても、例えば稼ぎだと、一応30秒まで猶予があるものの、
基本的に「5秒以内に入力を済ませる」ことが求められていて、
私でも、他人が10~15秒入力がないままだと何かあったのかなと不安に感じることがありました。

また、ネットゲームではつきものである「ネオチ」がPT行動中に発生すると、
1戦闘にコマンド入力が30秒必ずかかってしまうといったこともあったり、
基本的にはネットゲームよりはリアルの用事が大切なので、
急に席を外さなければならないときは、戦闘中待たせてしまう機会が出てきます。

30秒の戦略性とコミュニケーション

逆に「30秒入力の受付時間がある」ということがプラスに働く場面として、
デュエル(PvP)やボスモンスター戦での30秒以内での作戦会議です。
どの対象を狙っていくか、どの対象を守っていくか、
30秒もあればある程度考える(迷う)時間も出来、話し合う時間が設けることができます。

もう1つのメリットとして「リアクションをとる」時間もあるので、
急展開を迎えると会話が盛り上がるといったこともあります。
あまり仲の良くない人と組むときは、コミュニケーションがマイナスにもなりえるのですが、
コミュニケーションを肯定的に受け止めると、
この「リアクションをとる」時間がかけがえの無いものになるというわけです。

例えば、クロスゲートやコンチェルトゲートを、
ゲームパッドで動かさない「クリ(ック)ゲー」と評価されることがあっても、
実際はキーボードで会話しながら戦っているので、クリックだけで操作しているつもりは体感としてありません。

高速化の歴史

クロスゲートやコンチェルトゲートだと、順次戦闘の高速化を迎えることになりました。
クロスゲートの場合だと、1キャラの行動が終わると、また別のキャラが動くといった方式だったものが、
対象が被っていないようならキャラクターが同時に動きだすといった処置が施され、
コンチェルトゲートでも、コマンド入力の受付時間なしに戦闘が進み、
更に同時に動き出せるような更新が追加され、戦闘がますます高速化されていくことになりました。

時代で話すと、高速化は歓迎される流れなのですが、
特に高速化の実装前だと、高速化について否定されることもあって、
「高速化によって忙して操作が追いつけなくなってしまう」
「高速化によって会話をしづらくなってしまう」
といったものがあって、この辺は戦略性とコミュニケーションを大事に思った上での批判です。
ただ、高速化されると、基本的には1戦闘あたりの時間が狭まり、
戦闘が早く終わることによってLvが上がりやすくなったり、お目当ての行動に沿いやすくなることから、
基本的には実装後には利便性に敵わず、この手の批判は見かけなくなります。

ただ、ムリに高速化していたところは実際にあって、
例えばクロスゲートやコンチェルトゲートだと、
横一列攻撃のブーメランの挙動がどちらも怪しい時期があって、
ブーメラン(スキル)を使うと強制終了が発生し、そのバグがなかなかとれない
といった、システム面でのデメリットを背負うことにもなりました。

コンチェルトゲートでしわ寄せになったペットの入力時間

クロスゲートからコンチェルトゲートでの戦闘システムで
一番しわ寄せがくることになったのが、ペットの操作です。

クロスゲートの場合だと「5秒以内にコマンドを受け付ける」ように心がけていて、
逆にいうと「5秒以内にコマンド入力を済ませることができる」という意味合いが込められています。
プレイヤーキャラの行動を済ませると、ペットの行動の選択画面になるため、
行動の一環の流れとして、プレイヤーとペットの行動を5秒以内に済ませられます。

しかしコンチェルトゲートになると、入力待機時間が消失し、
敵モンスターが動く前に行動入力を済ませようと考えると、
器用な人は、プレイヤーキャラとペットの両方を手動で入力できるのですが、
プレイヤーキャラとペットの両方を手動で動かす前に、
敵モンスターが動き出してしまい、両方の操作がムリだと感じる人も出てきました。

私の場合だと、なんとかプレイヤーキャラとペットの行動を、
敵モンスター行動前になんとか入力できた方なのですが、
操作が忙しなくなるので、回数を重ねていくと疲労感が出てくる上に、
相手の動きを注意して動かないといけない状況下だと、ペット入力が追いつきません。

そのため、ペットのAIが賢くなる更新が必要なわけだったのですが、
基本的にはプレイヤーとプレイヤーのつながりを大事にしてほしいという観念の元、
AIをあまり賢くさせないでほしいといった考えが支配的で、この矛盾を抱えたままサービスが続いていくことになりました。

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