XG時代から不思議に思っていたのが「木材のR1~10のRank付けはどのような基準によるものか」というもの。
R1 バルサ
R2 モミ
R3 イエローメランチ
R4 ツガ
R5 ヒバ
R6 アカマツ
R7 ホオノキ
R8 スギ
R9 ヒノキ
R10 トネリコ
(*CGの場合だと、R5がヒバからホオノキに変化しています)
木材のゲーム内の格付け
基本的な構図として、R1からR10になるにつれて高品質になることから、木材もそのように格付けをしたいはずです。
そのような意味で、R1とR10は決定されています。
「R1 バルサ」は「世界で最も軽くて柔らかい木材」なので、R1はバルサ以外にもってこようがありません。
「R10 トネリコ」は、北欧神話のユグドラシル(世界樹)が、セイヨウトネリコである事を考えると、トネリコがR10なのは納得がいきます。
ではR2~R9はどのような基準なのかというと、「国内で馴染みのある木々」で構成させられています。
国内で馴染みのあるという証拠として「チーク」や「マホガニー」のような世界的な銘木が登場していません。
本当は国産で言い切っても良い具合だったのですが、例外として「R3 イエローメランチ」は合板でよく用いられたラワン材として、日本によく馴染みがあります。
メランチ材はマレーシアやインドネシアでの呼び方で、ラワン材はフィリピンでの呼び名とのこと。
メランチ材は、ホワイトメランチ、イエローメランチ、レッドメランチなどの分類がされていて、なぜゲーム内でイエローメランチが採用されたのかはよく分かりません。
おそらくイエローメランチが一番取引量が多かったからだと思われるのですが、数字的なデータを探し出せなかったので推測に留まります。
ホワイト、イエロー、レッドは品種というより見た目での区分であるため、その辺が曖昧になっているという面があります。
R2でモミが位置しているのは、モミは木材としては優秀ではないから。
モミの場合、よくクリスマスツリーに利用されていることから分かるとおり、木材として評価するより、木の外観や宗教的理由で評価されています。
R4~R7の順序付けの根拠については、あまりよく分かりません。
「R4 ツガ」は、針葉樹の中ではもっとも堅い木に属します。
「R5 ヒバ」(アスナロ)は、殺菌力と耐湿性からヒノキより優秀とされることもありますが、芯材としてはヒノキの方が優秀。
(*ヒバは、ヒノキ科ヒノキ属なので、CGではヒノキと同じ扱いをされて登場しない可能性もあり)
「R6 アカマツ」は、条件が厳しいところで育つため人工林として利用されていたのですが、木材として虫に食われやすい欠点があります。
「R7 ホオノキ」は、木材の堅さから下駄に使われることもあるのですが、柔らかいところから刀を傷めずに日本刀の鞘として利用されます。
XGでR5だったヒバが、CGだとR5がホオノキになっていることから判断して、開発側もその辺は曖昧であることがうかがえます。
逆にR8とR9ははっきりしていて、スギ・ヒノキは、国内で最も植林されている木材です。
「R8 スギ」は日本の造林の6割がスギで、最も盛んに植林されています。
「R9 ヒノキ」は「世界で最も優れた針葉樹」で、手入れをすれば1300年保つことが歴史的建造物で証明されています。
格付けの原点
木材を全体的に判断すると、武器防具の素材としての評価というより、「建築物」としての木材の評価です。
現実的には、武器に使われる木材はカシ(他はスギ、ツゲ、クヌギなど)。
弓に至っては、そもそも剣や槍などに求められている素材が違います。
例えば、アズサ、マユミ、ツキ(槻)、ハゼ(櫨)、ヤケキなどが利用され、合成弓として張りをさらに持たせる手段として竹で挟む処理をします。
竹も手に入りやすい素材なのですが、XGだとテスト装備の材料に用いられるだけでした。
この辺に関しては、ゲーム内容をルールに当てはめる上での限界です。
手に入る木材の資料が建築物を構成する資料しか手に入らなかった可能性がありますが、開発当初は「建築物としての利用も視野にいれていた」とも言えます。
ついでに、追加された木材について調べてみました。
「R3 ぐみの木」は「ぐみの木と小鳥」「ウラルのぐみの木」で有名。
木材として利用されるより、グミの実の方で利用されています。
一方、「R8 シングロール」がどのような木材なのか検索にヒットしません。
シングロールに関しては実在しない架空上の木材の可能性があります。
参考元:
「世界の銘木 木材図鑑」
「wikipedia」
「木の情報発信基地 木材、樹木に関する情報を毎日更新」
「ゑれきてる」
恥ずかしい誤記をしてしまったようで(==;;
ご指摘どうもありがとうございました。
>合板でよく用いられたラマン材として
ラワン材ではないかと言ってみる
ラマンと聞いたら映画のラマン(愛人)を連想するおっさんですがなにか?