踊り子の「踊り」はランダム性が強い職業です。
常に失敗がつきまとい、ほとんど使い物にならない踊り、使途が限られる踊り、強力すぎて規制を受けた踊りというように多種多様な効果が存在しました。
踊り子はPUK1から追加された職業ですが、一般的にはバランスがいい職業とは評価されていません。
踊り子の特徴
・踊る、ランパダ、ジャイブ、パラパラが専門
・ブーメランがR10(R11)まで装備可
・軽装備(帽子・服・靴)をR10(R11)まで装備可
SBP -Symphony Blue in PochiLong- 職業 踊り子
ナイフがR6まで伸びるものの、ナイフの専用のスキルが存在しなかったので活躍の場はあまりありません。
基本的に斧を持っての迅速果断、またはPUK3以降は因果応報がメインスキルとなります。
魔法もそこそこ伸びる(おそらくR4またはR5まで)ものの、メインで使うにしては頼りなく感じるところか。
基本的にキュアや抵抗スキルで状態異常回復要員になれますが、抵抗に関しては「踊る」の失敗による状態異常から立ち直りやすくなります。
スターテス上昇系の踊り
踊りには2種類存在し、1つはスターテス上昇系の踊りです。
- ランバダ-スキル-XG資料館-PochiLong:ATK上昇
最大の問題点として、踊りが失敗することにあります。
PochiLongさんの「単体8割、範囲5割、全体3割」の仮説を元に、ランバダのスキルが効果的なのか探ってみます。
仮に5キャラ5ペットのダメージを100%と仮定。
合計で10体存在するので、合計ダメージを1000%とします。
これにR9ランパダで、1体につきダメージが114%増加。
全体ランパダのかかる確率は3割として、(100%×7体)+(114%×3体)=1042%の増加。
ランパダのATK上昇が3行動続くので、(1000%×3行動)-(ランパダ増加1042%×3行動)=実質的なダメージ上昇幅は126%。
踊り子がランパダ使用につき、消費した行動を-100%で換算すると、合計で26%のおつり(ランパダの成果分)がきます。
スターテスアップ系の踊りはあまり評価されるスキルではなかったのですが、理論上では効果が出るスキルだったのです。
当然、実際にはそう上手くはいきません。
まず、3行動分消費して、やっとおつりがくるという程度なので、1~2ターンで敵を倒してしまう稼ぎでは有効に活用することは難しくなります。
主力になる物理範囲攻撃(例:乱れ射ち、気功弾)を行使できる対象に、行動前にランパダを使えれば、また違った評価もできなくはないのですが、1ターンにしては効果が小さすぎる上に大前提として失敗する確率があるので信頼性に乏しくなります。
次に、ランバダを使ってもATKの上昇なので、魔術師向けのBP構成である杖職や護衛モンスだと無理矢理連携に参加するでもしない限り、プラスに作用することはありません。
ランパダを有効活用するには、①3行動消費する長期戦で②物理職に対してランパダがかかるようにしなければいけなかったのです。
他に、ボス連戦のように「踊りを使う間」があればまた別なのですが、そのようなボス戦はむしろ少数に当たります。
このような事情のため、スターテス上昇系の踊りを使うより、自ら率先して殴りにいった方が効率が良い場合の方が多くなっていました。
- ジャイブ-スキル-XG資料館-PochiLong:DEF上昇
ジャイブだと、むしろ祈りの方が効果が大きくなりそう(祈りの場合、条件が揃えば魔法の被ダメージも減少)なのがなんとも。
逆に評価するならば、条件に縛られずにDEFを上げることはできることになります。
- パラパラ-スキル-XG資料館-PochiLong:AGL上昇
パラパラは、稼ぎだとAGLが上昇しても直接的なダメージに結びつきません。
しかし、デュエルだとお互い同程度の戦力になるので、全体的に早く動けるようになる効果は想像以上に大きく作用することになります。
ここでも失敗することがネックになっているのは否めないところでしょう。
スターテスアップ系の踊りは、デュエルだとうまく長期戦に持ち込めればいいのですが、効果がかかった対象が気絶してしまうと効果が途切れてしまいます。
例え、踊り子をVQ振りにしても重ねがけができないため、バリア系・リジェ系・リヴァイヴなどでサポートすることになると、やはり巫術師という職業を意識せざるをえません。
後に、新R5靴にエーベンシューズが登場することにより、スターテスアップ系の踊りの成功率が上昇。
稼ぎで積極的に多用するには効果の低さと消費の多さがネックになるものの、長期戦で使う分には実用に近づくことになりました。
メインの踊り
もう1つの踊りが、メインとなる「踊る」です。
踊る-スキル-XG資料館-PochiLong
強力な内容もあるので、ボス戦では使用不可能になっています。
忍者が専門の「暗殺」もボス戦で発生しなくなっていましたが、若干暗殺より規制が緩くなっています。
例えばバロス牛では、暗殺は発生しないものの「踊る」を使うことができました。
また、メインの「踊る」を連続して使えない処置が施されていて、それぞれの効果によって使用できなくなるターンが決まっていました。
メインとなる「踊る」のスキルは、エフェクトの長さがかなり長くなる特徴があります。
それに加え、使用できないターン数が存在するので、スキル上げには戦闘数をこなすか、使用できないターンをガード等でやりすごすしかありません。
稼ぎで常用するには不安定すぎるので、タイミングを見計らって合間合間に使っていくことになります。
それぞれの踊りについて、まずは大問題となったワルツとタンゴを後回しにして説明します。
- R3 マイムマイム → 成功:味方全体が巨大化(与ダメージ倍) 失敗:敵全体が巨大化(与ダメージ倍)
稼ぎでは、ダメージが倍増化してしまうと、こちらが気絶してしまうリスクが高まるので、使い物にはなりません。
しかし、デュエルだと、倍化されたダメージをバリアで転化(吸収、反射、無効)出来れば、劇的に戦局を動かすことができます。
- R4 阿波踊り → 成功:敵全体がポジションチェンジ 失敗:自分自身がポジションチェンジ
稼ぎでは、敵に対してポジション移動してもそれほど変化がなく、味方がポジション移動すれば迷惑な話に。
これもデュエル向きのスキルになります。
- R5 バンブーダンス → 成功:敵全体の使い魔をStand by状態に 失敗:自分自身の使い魔をStand by状態に
これに関しては稼ぎでは効果を及ぼしません。
デュエル専用のスキルになります。
- R6 サンバ → 成功:敵一体をランダムで一撃死 失敗:自分自身が一撃死(怪我/魅力低下無し)
自分が気絶してしまう可能性があるので、稼ぎ向きとはいえません。
連携牛でサンバを使うことができたので、牛を一撃死できるか、自分が倒れるかのロシアンルーレットを楽しむことはできます。
デュエルにおいては、窮地であればあるほど活躍するスキルといっても過言ではないでしょう。
- R7 フォークダンス → 成功:敵味方全体にキュア 失敗:自分自身が2行動忘却
安定して使える数少ない踊り。
状態異常は重ねがけが利かないので、忘却になることで他の状態異常スキルを予防することができます。
ただし、ボス戦で使えないため、使いどころはデュエルのみになります。
- R8 フラメンコ → 成功:味方全体にリヴァイブ(Lv5相当) 失敗:敵全体にリヴァイブ(Lv5相当)
稼ぎだと、消失した敵にリヴァイヴがかかるかどうかは謎。
召喚を使う敵がいたことを考えると、気絶した存在が残らなければ、おそらくフラメンコでリヴァイヴがかかりません。
やっぱり踊りが利かないところで、リヴァイヴが必要になる場面がないのでデュエル専用のスキルに。
- R9 マンボ → 成功:相手が自爆(一撃死)、味方全体に残りLP/人数のダメージ 失敗:自分が自爆(一撃死)、敵全体に残りLP/人数のダメージ
稼ぎでは、相手を強制的に自爆させるとこちらに被害が及ぶので、実を言うとあまり成功とも言い切れません。
5人PTでペットを出していれば、味方の陣地に10体存在するのでダメージが10分の1にはなります。
- R10 チャチャチャ → 成功:自分が飛び、味方全体のLPを完全回復。 失敗:強制Escape
例えば、クエスト攻略中や稼ぎ中で、成功でログインポイントまで飛ばされてしまうと、基本的にクエスト失敗や稼ぎが終了になってしまいます。
特にPUK1クエストだと、クエストリセットがクリア以外に不可能な場面があったため、そのキャラクターでは今後クリアできなくなってしまう事態も存在しました。
ボス戦で使用が制限されていたことを踏まえると、どうしてもデュエル専用のスキルにしかなりません。
R3~R10まで総括すると、デュエル専用の効果が大半を占めることになっています。
問題視されたR1とR2「踊り」
では、大問題となったワルツとタンゴについて。
- R1 ワルツ → 成功:敵全体を2行動昏睡 失敗:自分一人が2行動昏睡
- R2 タンゴ → 成功:敵全体を2行動石化 失敗:自分自身が2行動石化
低Rにして、PT全員を機能停止状態に至らしめる強力な効果です。
主にこの2つが強力すぎるがために、「踊り子は(闘技場への)入場お断り」「踊り子は(闘技場から)帰れ」という内容の看板を置く人も出る始末。
デュエル専用の効果が存在するものの、踊り子は闘技場から締め出される場面がありました。
今にして思うと、対象人数によって成功率が異なっている可能性もありました。
(*論拠は「毒撃」の状態異常の成功率。1度での使用対象数によって毒の成功率が異なるとの報告が存在)
イメージばかりが先行してしまい、ハッキリとした検証データが提示されないまま批判が繰り広げられることになったのです。
状態異常に関しては、例えば石化なら石化が解けるまで行動がキャンセルなのではなく、行動不能状態で使えるスキル(行動)が存在するとおもしろいかなぁと。
この手の話はシステム全体を見直せるセンスの世界になってくるのですが、実はどこまでも温故知新の世界だったりもします。
当時はPUK1で目玉の新職だったので育てましたが、
嫌な記憶しかありません。
言える事は、ボス戦で使用不可にせざるを得ないような強力なスキルを実装するなという事と、
状態異常を回復する手段を増やすべきだったという事でしょうか。
相変わらずコンチェでも毒消しとか
普通のRPGには存在して当たり前のアイテムまで存在しませんし。
XGの闘技場は近接系の声が大きかったので
彼らが抵抗R6まで伸びていたら締め出されるまでは
なかったかもしれませんねぇ。
近々実装予定の二次職が気になるところ。