今作のクレリックは、初心者にオススメの職業としてNo.1の使いやすさがあります。
攻撃魔法も回復魔法を使える賢者職的位置にいて、序盤ならまずクレリックで進めて、後半になったら消費が少ない魔術師に転職を勧められています。
一方で前作のクレリックは、とても初心者に勧められるような職業ではありませんでした。
クレリックの特徴
- 杖職なので、帽子、ローブ、靴、杖はR10(R11)まで装備できる
- ブーメランに関してはR4(R5)までしか伸びない
- ヒール系とリヴァイヴ系が消費が半分で、R10まで伸びる
- 攻撃魔法ならR6(R7)まで伸びるものの非専門
SBP -Symphony Bule in PochiLong 職業 クレリック
まず、戦闘能力としては割と高い位置にいます。
攻撃能力としては、攻撃魔法がR6(R7)まで伸びるため、属性を合わせれば頼られるくらいのダメージが出ます。
これに回復性能が加わるので、一見使いやすい職業に見えなくもありません。
しかし、魔術師よりも消費が激しいという欠点が存在します。
範囲攻撃魔法の消費を挙げるなら、
専門の魔術師だと、R10で消費FP100。
非専門のクレリックだと、R6で消費FP120。
範囲魔術-スキル-XG資料館-PochiLong
専門の魔術師の最高Rankよりも消費が激しいといった事態になります。
そのため、クレリックは単体攻撃魔法をメインに使い、数が多い場合は範囲魔法で対処するのが通例でした。
全体魔法をつける人もいたのですが消費が尋常ではないため、クレリック(非専門)は全体攻撃魔法をつけない方が良いといわれるようになります。
後にサイブラストが登場しますが、性能が微妙(魔法なのにガードされる)な上に、消費も激しい部類。
単体と範囲を兼ねた魔法だったので、クレリック向きというよりはスキルスロットが乏しい巫術師や呪術師向けの魔法といったところ。
初心者に勧めてはいけない理由
1つに、消費の激しさ。
NPC看護婦の回復代金、食費の面でコストが嵩むので、常に赤字になるのが基本になります。
そのため、活動すれば活動するほど、どこにも行けなくなるといった悲惨な事態に陥ることもありました。
( → 後の「クリアの証」の登場)
もう1つに、スキル上げの過酷さが挙げられます。
クレリックのランクアップには、専門スキルが上限に達している必要があるわけです。
そのため、ヒール系やリヴァイヴを上限まで上げる必要があります。
ランクアップのためにスキルを上げるならば、たいていはリヴァイヴ上げになります。
リヴァイヴを使う機会がそれほど無いので意識的に上げるということもあるのですが、消費が一番低くスキル経験値の上限が低いのがリヴァイヴだったということもあります。
リヴァイブ-スキル-XG資料館-PochiLong
リヴァイヴの消費は少ないものの、かなりの回数をこなす必要があるので、その「作業」に初心者が耐えれないのではないかとの心配があったのです。
(*リセリア城図書室別館さんにあるクロスゲート スキル上げ費用にあるリヴァイヴの項目を参照すると、バースト有りでR10まで4025回)
年単位でクレリックをこなしている人ならば、意識的なヒール上げの必要はないという人もいたようです。
しかし強力なボス戦では高Rankのヒール系で頼られることもしばしばあったので、ヒール系もスキル上げしなければならないと判断されていました。
(*リセリア城図書室別館さんにあるクロスゲート スキル上げ費用にあるヒールの項目を参照すると、バースト有りでR10まで6042回。ヒール、ヒーリス、ヒーリアの3つで、6042回×3種=18126回)
必須のクレリック
育成は難しい一方で、クレリックはボス戦・稼ぎともに必須に位置する職業です。
薬でも回復できなくはないのですが、薬メインでの回復はコストがかかりすぎる上に、補充も容易ではありません。
自己回復系スキルも信用に乏しく、結果的にクレリックが頼られることになります。
ある意味、「初心者に弓術士を勧めてはいけない」という理由の根底に、誰かがクレリックをこなさなければならないという事情があったことは否めません。
「魔僧格弓」は強職と表現されることもありましたが、僧に関しての強職認定はかなり皮肉めいたものがあります。
薬剤師(LP回復薬)とクレリックの関係
回復薬はLP100~1000(1400)まで存在しました。
一方で、ヒールの回復量だとR10で600(RCV100の場合)。
ヒール-スキル-XG資料館-PochiLong
R8の回復薬でLP600な上に、回復薬をもっていれば誰でも回復できます。
そういう意味では、単体回復性能で回復薬に勝ることはありません。
現に、5人近接で回復薬を使用した方が効率的に倒せるといった場面も存在しました。
では、実際のボス戦はどうだったかというと、薬とヒール系を併用するというのが一般的でした。
薬を常に携帯することが望ましいのですが、常時頼るとなると必ず枯渇する場面が出てきます。
また、範囲攻撃を連打されると、回復薬では一人しか回復できないといった弱点も存在します。
ヒール(リジェ)だけに頼ろうにも、回復が間に合わない場面も多々ありました。
きついボス戦では、プレイヤーが気絶することも多く、安全に起こせる職業は限られてきます。
そのターンではリヴァイヴに専念するため、ヒール(リジェ)を使用することができません。
そのときは回復薬の出番になります。
場合によってはクレリックが気絶するような場面も出てきます。
まずクレリックは倒れてはいけない(= VTLに多く振る)といった処置も必要になりました。
フォルケンでは不意にデス(一撃死)を使われる場面もあったので、クレリック以外の他職でも低Rankリヴァイヴをいれる必要性があったのです。
殴りクレ・兵士・看護婦の3者構造
クレリックは魔術師型のBPなら、まずオールラウンドに活躍できると考えていいでしょう。
では、殴りクレはどうかというと、通常のクレより有利になる場面が出てくるものの、どうしても活躍の幅が限られてくるといった評価でした。
殴りクレの前提として、
- ヒールの消費量が半分
- 杖は、魔杖と殴り杖が存在する
- ヒール系はMNDに関係しない
- 攻撃魔法はR6(R7)まで伸びるので、MND222(242)を確保すれば魔法ダメージが最大限出る見込み
つまり、MND222(242)を確保しつつ、他の性能にまわせるといった評価ができます。
人によっては「ヒールの消費量が半分」という点を大きく評価する人もいて、魔法性能ことは全く考慮にいれない戦士型のBP構成を組む人もいたくらいです。
殴りクレを肯定的に評価すると、連携が必要な場面では殴りクレは、かなりの頼りになります。
殴りクレを否定的に評価すると、通常の魔クレでもFPが枯渇する場面があったので、FPが少なすぎると評価されていました。
PTでは魔クレリックの方が信頼性があったので、魔クレの方が好まれていたのです。
PUK3の更新を主軸に、殴りクレ・兵士・看護婦の対比をしてみると、殴りクレの状況が分かりやすくなります。
因果応報実装時に「殴りクレ > 兵士」と評価されるようになります。
因果応報で自分にダメージがくらう都合上、回復する手段が必要になります。
そのため、回復が非専門の兵士よりも、回復が専門のクレリックの方が高性能と評価されることになったのです。
後に、R10(R11)ブーメランが装備できる看護婦が評価され始め、ライド生産で成功率と上昇も合い重なり「看護婦 > 殴りクレ > 兵士」という構図になります。
RankUp4クエが導入され、兵士に装備のRank上限がRank6からRank7へと上昇します。
水龍装備の影響により、コスト高であるものの近接の能力に見劣りしなくなりました。
一方、殴りクレは、R11装備で避け装備を着込むことができるようになります。
ヴァウカズラ(R11CRIローブ)も存在したので、殴り杖を装備しながら、実質斧を装備しているのと変わらなくなったのです。
まさに「ヒールの消費量が半分である近接職」を(専門職より劣るものの)体現することが出来ました。
結果的には、殴りクレ・兵士・看護婦は、強弱関係というよりそれぞれの特色を出すことに成功したのです。